十二支にはそれぞれ守護仏がいます。
中国から仏教の伝来とともに十二支も流入し、平安時代の頃から仏様に十二支の動物を当てはめて
その年生まれの人の守り本尊として信仰されて今日に至っています。
俗信とはいえ自分の守り本尊を持ち、功徳をいただいて日々の生活を送ることのほうが楽しいと
思いませんか?
十二支による守護神一覧
子年生まれの人
守護仏 千手観音((せんじゅかんのん)
子年の守り本尊は千手観音(せんじゅかんのん)で、この名前を唱えるだけですべての願いが叶い、
特に安産や夫婦円満などの功徳があるといわれます。
丑年と寅年生まれの人
守護仏 虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)
丑年と寅年生まれの人の守り本尊は虚空蔵菩薩で、虚空という無限の福徳や智慧を授けてくれる
という密教の仏です。
この菩薩を本尊とする「虚空蔵菩薩求聞持法(こくうぞうぼさつぐもんじほう)」という修法を
行なえば、偉大な記憶力を授かるというので、老人のボケ封じの功徳があるといわれています。
卯年生まれの人
守護仏 文殊菩薩(もんじゅぼさつ)
卯年生まれの人の守り本尊は文殊菩薩で、「3人寄れば文殊の智慧」といわれるように、
智慧を象徴している仏様で、数多い菩薩の中でもっとも優れているといわれます。
辰年と巳年生まれの人
守護仏 普賢菩薩(ふげんぼさつ)
辰年と寅年生まれの人の守り本尊は普賢菩薩で、文殊菩薩とともに釈迦如来(しゃかにょらい)の
脇侍(わきじ)としてその両隣にまつられています。
普賢とは「すべてにわたって賢い者」という意味があるとともに、修行・実践という側面ももって
います。
午年生まれの人
守護仏 勢至菩薩(せいしぼさつ)
午年生まれの人の守り本尊は勢至菩薩で、阿弥陀如来の慈悲を象徴する観音菩薩(かんのんぼさつ)
とともに、その智慧を象徴する脇侍(わきじ)としてまつられています。
勢至菩薩は「智慧の光をもってあまねく一切を照らし」人々を救うといわれ、観音菩薩の情的な
救済に対し、知的な救済を司っています。
未年と申年生まれの人
守護仏 大日如来(だいにちにょらい)
未年と申年生まれの人の守り本尊は大日如来で、宇宙のすべての存在とはたらきを統合した仏です。
この仏には「金剛界の大日如来」と「胎蔵界の大日如来」の両面があり、前者は「智慧」後者は
「慈悲」を表します。
「大日経」によると、この仏を信仰すればこの世で救いが得られ、成仏できるという「即身成仏」
の教えが説かれています。
酉年生まれの人
守護仏 不動明王(ふどうみょうおう)
酉年生まれの人の守り本尊は不動明王で、大日如来の命を受け、その化身として忿怒(ふんぬ)の形相
と燃え盛る炎をもってあらゆる障害と一切の悪を焼き尽くすといわれ、身勝手で猪突猛進しがちな
人を戒める役割を果たします。
また自らが犠牲となり、信仰者の奴隷となってその身を守るとされる仏です。
戌年と亥年生まれの人
守護仏 阿弥陀如来(あみだにょらい)
戌年と亥年うまれの人の守り本尊は阿弥陀如来で、智慧と慈悲を兼備した仏として、仏教の開祖
釈尊の悟りの内容を体現し、人々を救済しようとする本願を説いています。
すべての人々を救い取らなければ自らは決して仏とならないという誓いをした仏で、この仏を
信仰するならば、死に際して安らかな往生が確約されるといわれています。