巫女(みこ)さんは神職を補佐して神社によっては舞楽を奉納したりします。
巫女さんの仕事
神社を訪れると、赤色の袴を身に着け、授与所や拝殿で働く巫女さんは歴史が古く神社によっては
「舞姫」などと呼ばれるところもあります。
かつての巫女は、神の「依りまし」としてお告げを人々に伝える役割を持っていました。
現代では一般に、神社で神職の補佐にあたったりお守りなどを授けたりする女性を「巫女」と
呼んでいます。
神社によっては、神前で神楽(かぐら)や舞を奉納するのも、巫女の重要な仕事です。
巫女になるには、神職のような資格はいらず、神に奉仕する意思「神明奉仕(しんめいほうし)」が
あり、心身ともに健康な未婚の女性が条件となります。
巫女さんと神楽(かぐら)
神楽は、神社に欠かすことができないもので、日本神話では天照大御神(あまてらすおおみかみ)が
天岩戸に隠れた時、岩戸の前で宴を催したことが起源とされています。
この時に天鈿女命(あめのうずめのみこと)が舞ったことが、現在の巫女の舞につながっていると
いわれています。
神楽は神前で奉納される雅楽(がらく)や芸能の総称で、祭祀の場に神を招き、楽や舞を奏して
神を祀ります。
神楽の名は、神がおわす「神座(かみくら)」が転じたとの説が一般的です。
御神楽は宮中で奏する神楽のことで、現在の宮中には「楽部」があり、伝来した形の古代の楽舞や
神楽を祭祀や行事で演奏しています。
里神楽は巫女舞を中心とした一般の神社で行われる神楽で、神社ごとに特色ある神楽が見られます。
神職や巫女が歌や舞を奉納しますが、おともとは神を身に降ろし、託宣(たくせん)をいただくための
ものです。
神がかりのための舞は回転動作が多く、現在ではそれに加え美しさや優雅さが加わりました。
巫女さんの装束
巫女さんの装束は一般的には白い小袖の上着に緋の袴を付けますが、神事に奉仕する際や、神前で
神楽を舞う場合には、千早という上着を羽織ることもあります。
袴は行燈場袴(あんどんばかま)といって中仕切りのないものが主流ですが、股が分かれた
ズボンタイプの馬乗袴を用いている神社もあります。